星空ガイド
はじめての星空観察、まず何を見ればいい?
夜空を見上げても、どこから見ればいいか分からない——その最初の戸惑いは、 見る順番を決めるだけで消えます。道具はいりません。今夜、まず月をさがすところから始めましょう。

かんたんな答え
知っておくと、ぐっと楽しい
またたかない明るい星は、じつは惑星。
金星や木星は、まわりのどの星よりも明るく、ほとんどまたたきません。この惑星や月を目印に、近くの星や星座へ広げると、夜空が読めてきます。
最初に見たい、4つの目印
| 月 | いちばん見つけやすい目印。街なかでもはっきり見え、満ち欠けで毎晩ようすが変わります。 |
|---|---|
| 明るい星・惑星 | 金星や木星など。日没後の薄明るい空でも先に光り出すので、最初の「星さがし」に向いています。 |
| 季節の星座 | 空が暗くなってから。冬のオリオン座のように、明るい星でできた形から覚えると迷いません。 |
| 北極星・北斗七星 | 北の空でほとんど動かない目印。方角の基準になり、ほかの星をたどる出発点になります。 |
見える時間帯や星座は、季節・地域・月あかりで変わります。今夜の具体的な見え方は今夜の見どころで確認してください。
道具なしで始める、3ステップ
- まず、月をさがすいちばん明るい目印は月です。低い空のことも頭の上のこともあります。満ち欠けで見える時間が変わるので、月の形と位置から今夜の空をつかみましょう。
- いちばん明るい星を見つける月の次に目立つ、強く光る点をさがします。あまりまたたかず落ち着いて光っていれば、それは惑星かもしれません。日没後の西の低い空は、明るい星に出会いやすい場所です。
- 季節の星座を1つだけたどる明るい星がいくつか見つかったら、それらを線で結んで星座を1つだけ覚えます。方角に迷ったら、北の空でほとんど動かない北極星を目印に。欲張らず「今夜はこの形」と決めると、夜空が地図のように読めてきます。
いつ見るのがいい? 時間と月あかりの目安
空が暗くなりはじめるのは、日の入りのおよそ30分後から。月や明るい星はこの薄明の空でも見え始め、暗い星や星座は、薄明が終わる日の入り後1〜1.5時間ごろからよく見えるようになります。
| 日の入り後すぐ(薄明) | 月・明るい星・惑星が見え始めます。最初の星さがしに向く時間です。 |
|---|---|
| 空が暗くなった頃 | 薄明が終わる、日の入り後およそ1〜1.5時間ごろ。暗い星や星座まで見やすくなります。 |
| 満月の前後(月あかり強) | 月あかりで暗い星は見えにくくなります。月そのものの観察に向く時期です。 |
| 月の細い夜・月が沈んだ後 | 空が暗く、星座や流れ星をじっくりねらいやすい狙い目です。 |
星座や流れ星をじっくり楽しむなら、月の細い夜や月が沈んだあと、よく晴れて雲の少ない夜を選びましょう。今夜の天気と月あかりは今夜の見どころや満月カレンダーで確認できます。
どこで見る? 街なかでも見えるコツ
月と明るい星は、街なかのベランダからでも見えます。まずは身近な場所で大丈夫。手前に街灯が直接入らないよう、すこし影になる位置に立つと見やすくなります。
暗い星や星座まで楽しみたくなったら、街あかりを背にして、空が広く開けた場所をさがします。場所えらびのくわしいコツは、星空ガイドの一覧でこれから順に紹介していきます。
スマホで残してみよう
見つけた月や星は、スマホで撮ると記録になり、また見上げたくなります。明るい月はそのままでもきれいに写ります。きれいに撮るコツは、星空ガイドでこれから紹介していきます。
よくある質問
双眼鏡や望遠鏡がないと星空観察はできない?
いいえ。月・明るい星・季節の星座は、肉眼で十分に楽しめます。慣れてきて、月のクレーターや星の集まりを見たくなったら、最初の一台として双眼鏡が役立ちます。
街なかでも星は見える?
見えます。月と、金星・木星のような明るい星は、街あかりのある場所でもはっきり見えます。暗い星や天の川まで見たいときは、街あかりの少ない場所のほうが向いています。
何時ごろに見るのがいい?
日が沈んで空が暗くなりはじめた頃からが見やすい時間です。明るい星は薄明の空でも見え、暗い星や星座は空が完全に暗くなってからのほうがよく見えます。
子どもといっしょでも楽しめる?
楽しめます。まずは月や、いちばん明るい星をいっしょにさがすのがおすすめです。短い時間で「見つけられた」体験ができるので、飽きずに続けられます。
次に読む
出典
本記事の観測の目安は、以下の一次情報をもとに記載しています。
- 国立天文台薄明・月の満ち欠け・星座など、観測の基礎
- 国立天文台 暦計算室日の入り・月の出入りなど、時刻の基礎