星空ガイド
月の異名(和名)― 十六夜・立待月など、夜ごとの月の呼び名
月には、夜ごとに美しい和名があります。三日月、十六夜、立待月…。新月から数えた「夜の数」でつく、日本の伝統的な呼び名をたどってみましょう。
かんたんな答え
まず結論から
月の異名は、新月から数えた「夜の数」でつく和名。
三日月は3日目、十六夜は16日目…と、新月からの夜数にちなんだ名前です。とくに満月のあとは、月の出が日ごとに遅くなることから、十六夜・立待月・居待月・寝待月…と「月を待つ」呼び名が並びます。なお「ウルフムーン」などの呼び名は、夜数ではなく何月の満月かを表す別の系統です。
夜ごとの月の異名 一覧
新月を1夜目として数えた、月の和名です。新月・上弦・満月・下弦の四つの節目のあいだに、季節を問わず楽しめる呼び名が並びます。
| 夜 | 呼び名 | 読み | 意味・由来 |
|---|---|---|---|
| 1 | 朔(新月) | さく | 太陽とほぼ同じ方向にあって、見えない月。月のリズムの始まり。 |
| 2〜3 | 三日月 | みかづき | 日没直後、西の低い空に細く光る月。すぐ沈むので早めに。 |
| 7〜8 | 上弦の月 | じょうげんのつき | 夕方に南の空。右半分が光る半月。 |
| 13 | 十三夜 | じゅうさんや | 満月の少し前の月。少し欠けた姿を愛でる「後(のち)の月」の風習も。 |
| 14 | 小望月(待宵) | こもちづき(まつよい) | 満月の前夜。明日の満月を待つ宵、という意味。 |
| 15 | 十五夜・満月 | じゅうごや・もちづき | まんまるの月。中秋の名月もこの夜にあたります。 |
| 16 | 十六夜 | いざよい | 満月より少し「ためらう(いざよう)」ように遅れて昇る月。 |
| 17 | 立待月 | たちまちづき | 立って待つうちに昇ってくる、という意味。 |
| 18 | 居待月 | いまちづき | 座って待つころに昇る、という意味。 |
| 19 | 寝待月(臥待月) | ねまちづき(ふしまちづき) | 寝て待つほど、昇るのが遅い月。 |
| 20 | 更待月 | ふけまちづき | 夜が更けてから、ようやく昇る月。 |
| 23ごろ | 下弦の月 | かげんのつき | 真夜中すぎに昇り、左半分が光る半月。 |
| 26 | 二十六夜(有明月) | にじゅうろくや(ありあけづき) | 明け方の東の空に、細く残って見える月。 |
夜数は月の満ち欠けのリズム(約29.5日)にあわせて毎月少しずつ前後します。正確な日付は満月カレンダーで確認できます。
満月のあとの「待つ月」
月の出の時刻は、毎晩およそ50分ずつ遅くなります。満月をすぎると、月が昇るのを待つ時間がだんだん長くなる ― その待つ姿を、昔の人は呼び名にしました。
- 十六夜(いざよい)… 満月より少しためらう(いざよう)ように遅れて昇る。
- 立待月(たちまちづき)… 立って待つうちに昇ってくる。
- 居待月(いまちづき)… 座って待つころに、ようやく顔を出す。
- 寝待月(ねまちづき)… 寝て待つほど、昇るのが遅い。
- 更待月(ふけまちづき)… 夜が更けてから、静かに昇る。
よくある質問
なぜ満月のあとの月には「待つ」名前が多いのですか?
月の出の時刻は、毎晩およそ50分ずつ遅くなっていきます。満月をすぎると月が昇るのを待つ時間がだんだん長くなるため、十六夜(ためらう)・立待月(立って待つ)・居待月(座って待つ)・寝待月(寝て待つ)・更待月(夜更けに)と、待つ姿にちなんだ名前が並びました。昔の人の暮らしの感覚が伝わる呼び名です。
三日月はいつ・どこに見えますか?
新月から3日目ごろ、日没直後の西の低い空に細く光って見えます。沈むのが早いので、暗くなったらすぐ、西の空のひらけた場所を探すのがコツです。
十三夜と十五夜は何が違うのですか?
十五夜(中秋の名月)は旧暦8月15日の満月に近い月、十三夜は旧暦9月13日の少し欠けた月で「後(のち)の月」と呼ばれます。完全な満月ではない月を愛でる十三夜は、日本独特の風習です。
今夜の月の異名はどこで分かりますか?
満月カレンダーで、その日の月のかたちと呼び名(三日月・十六夜・立待月など)を確認できます。新月・満月・上弦・下弦の節目もひと目で分かります。
出典
本記事の内容は、以下の一次情報をもとに記載しています。
- 国立天文台|暦計算室月齢・月の満ち欠けの基礎
- 国立天文台|暦Wiki月の異名・月待ちなど暦のことば

