季節の星座の見つけ方|明るい星からたどるコツ

夜空を見上げても、無数の星のどれが星座なのか分からない――そんなときは、いきなり形を探さないのがコツです。まずその季節でいちばん明るい星を1つ見つけ、そこから線でたどる。望遠鏡も知識も要りません。なお、この記事は北半球(日本)の空を基準にしています。

  • 星座の見つけ方
  • 初心者
  • 季節の目印
  • 北極星
  • 肉眼観察
冬服とニット帽姿で赤色のヘッドライトをつけ、星座早見盤を空にかざして見比べる人。右上の星空にオリオン座が見えている。
明るい星を1つ見つける。そこから線でつなぐ。季節の星座は、その2手でたどれます。

かんたんな答え

まず結論から

形を探すより、明るい星からたどる。

星座を見つけるコツは、いきなり形を探さず「その季節でいちばん明るい星」を起点にすることです。春は北斗七星の柄のカーブをたどってうしかい座アークトゥルス、夏はベガ・アルタイル・デネブを結ぶ夏の大三角、秋はペガスス座の四辺形、冬はオリオン座とそこから広がる冬の大三角が目印になりますよ。明るい星を1つ見つける→そこから線で形をたどる→北の空の北極星で方角を確かめる、この3手順なら初心者の方でも肉眼で季節の星座を追えます。見える星座は季節・時刻・地域・月あかりで変わるので、今夜あなたの空で見える星座は今夜の見どころで確認できます。

もくじ
  1. 季節ごとの目印(春・夏・秋・冬)
  2. 肉眼で星座をたどる4ステップ
  3. やりがちな失敗
  4. マナーと安全
  5. よくある質問

季節ごとの目印(春・夏・秋・冬)

明るい窓辺の机に、季節ごとの星の形を描いた4枚のカード、星座早見盤、ノート、鉛筆、赤色ライトが並んでいる。
季節ごとに最初に探すべき明るい星・形と、たどり方の目印
北斗七星(おおぐま座)を起点に。柄のカーブを延ばすと、うしかい座のオレンジ色の1等星アークトゥルス、さらにおとめ座スピカへ。南の空には「?」を裏返した形のしし座が目印です。
頭上高く輝くこと座ベガ、わし座アルタイル、はくちょう座デネブの3つの1等星を結んだ「夏の大三角」が起点。天の川がこの三角を貫いて流れます。
明るい星が少なめの季節。ほぼ真上〜南の空に浮かぶ、ペガスス座の大きな四角形「ペガススの四辺形(秋の四辺形)」が最大の目印になります。
3つ星が並ぶオリオン座が最強の目印。オリオン座のベテルギウス、おおいぬ座シリウス、こいぬ座プロキオンを結ぶと「冬の大三角」になります。
一年中・北の空北極星(こぐま座)はほぼ動かず、一年中ほぼ真北にある方角の基準です。北斗七星のひしゃくの「器」の外側(柄と反対側)の縁にある2つの星を結び、その間隔の約5倍先をたどると見つかります。北斗七星は秋〜初冬は低くなるので、その時期はカシオペヤ座(W字)を起点にすると探しやすくなります。

同じ星座でも、見える方角や高さは時刻と地域で変わります。今夜どこに出ているかは今夜の見どころで確認できます。

肉眼で星座をたどる4ステップ

夕方の公園で、星を点と線で描いたノート、星座早見盤、コンパス、赤色ライトを使いながら空を指さしている人。
  1. その季節でいちばん明るい星を1つ見つける星座の形からではなく、目立つ明るい星から始めてみましょう。春は北斗七星(ひしゃく形)、夏は頭上のベガ、秋はペガススの四辺形、冬は3つ星のオリオン座。まわりより強く光る星や、すぐ分かる形を「起点」として1つだけ決めるのがコツです。
  2. 明るい星から線でつないで形をたどる起点が決まったら、隣り合う明るい星を頭の中で線で結んでみましょう。春は北斗七星の柄のカーブをそのまま延ばしてアークトゥルスへ。夏はベガ・アルタイル・デネブで三角を、冬はベテルギウス・シリウス・プロキオンで三角を描きます。欲張らず「今夜はこの1つの形」と決めると迷わず楽しめますよ。
  3. 北極星で方角を確かめる北の空でほとんど動かない北極星を見つけておくと、自分がどちらを向いているかが分かり、星図と実際の空を合わせやすくなります。北斗七星のひしゃくの「器」の外側(柄と反対側)の縁にある2つの星を結び、その間隔の約5倍先をたどると北極星が見つかりますよ。
  4. 今夜・自分の空での見え方を確認する同じ星座でも、季節・時刻・地域・月あかりで見える高さや時間が変わります。たどる前に今夜どの方角のどのくらいの高さに出ているかを調べておくと、空でぐっと見つけやすくなりますよ。

やりがちな失敗

いきなり星座の「形」全体を探そうとして迷う

星座は、明るい星を1つ起点に決めてから線でたどると、ぐっと見つけやすくなります。次の4つは、初心者の方がつまずきやすいポイントなので、ぜひ覚えておいてくださいね。

  • 形全体から探す——まずは1つの明るい星や、北斗七星・オリオン座の3つ星のような分かりやすい形を起点にしてみましょう。
  • 方角を確かめずに探す——星図と上下左右が合わず混乱しやすいので、北極星で真北を取ってから図と空を対応させましょう。
  • 季節を固定して考える——同じ星座でも時刻が進むと東から西へ動き、見やすい時間や高さが季節で変わります。
  • 満月前後に暗い星まで探す——明るい目印は見えても細部はたどりにくいので、月の細い夜を選ぶと安心です。

マナーと安全

夜間の屋外観察では、足元の段差や障害物に注意し、街灯の少ない暗い場所では懐中電灯を用意しておきましょう。私有地や農地、立入禁止区域には入らず、公園や駐車場では夜間の利用ルールとマナーを守ることが大切です。

周囲の人や近隣の迷惑にならないよう、声の大きさや明るいライトの向きに配慮し、車道沿いでは交通にも注意してください。冬の観察は冷え込むので防寒をしっかりと、子ども連れの場合は短時間で切り上げる計画にすると安心ですよ。

よくある質問

星座を見つけるのに望遠鏡や双眼鏡は必要ですか?

必要ありませんよ。季節の星座をかたちづくる星は明るく、北斗七星・夏の大三角・オリオン座などはいずれも肉眼で十分にたどれます。望遠鏡や双眼鏡は、星座を見つけたあとで月のクレーターや星の集まりを拡大して楽しむための道具です。まずは肉眼で、明るい星から形をたどることから始めてみましょう。

なぜ季節によって見える星座が変わるのですか?

地球が太陽のまわりを1年かけて公転しているためです。地球の位置が変わると、夜側(太陽と反対の方向)に見える星空も変わり、季節ごとに見やすい星座が入れ替わります。だから同じ時刻に空を見ても、春・夏・秋・冬で正面に来る星座が違うんですよ。

星座の形が本やアプリの図とうまく合いません。どうすればいいですか?

多くは向きと高さのずれが原因です。まず北極星で真北を確かめ、図の上を天頂(頭の真上)に合わせる感覚で見ると合いやすくなりますよ。星座は時刻とともに東から西へ動くので、図と同じ向きに見える時間帯も季節で変わります。今夜その星座がどの方角・高さに出ているかを先に確認しておくと、ずれが小さくなります。

街なかの明るい空でも季節の星座は見えますか?

代表的な目印は見えることが多いですよ。シリウス、アークトゥルス、夏の大三角(ベガ・アルタイル・デネブ)などは1等星クラスでとくに明るく、街あかりのある場所でもまず見つかります。オリオン座の3つ星は2等星ですが、まっすぐ等間隔に並ぶ形で見分けやすく、街なかでも目印になります。一方で暗い星でつなぐ星座の細かい部分や天の川は、街あかりの少ない場所のほうがはっきりたどれます。

出典

本記事の観測の目安は、以下の一次情報をもとに記載しています。

この記事を書いた人

コペミル編集部星空ソムリエ

YouTube・TikTokで月間1,000万回以上再生される星空動画メディア「宇宙のテルコ」。 星空ソムリエの資格をもつ星好きスタッフが、天文の一次情報にあたりながら、知るほど夜空が楽しくなる——そんな話を、やさしい言葉でお届けします。

文・編集
コペミル編集部
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