夏の大三角の見つけ方|3つの星をつなぐだけ
夏の夜空でいちばん見つけやすい目印が夏の大三角です。東から天頂に輝く3つの明るい星、ベガ・アルタイル・デネブをつなぐだけ。順番にたどってみましょう。

かんたんな答え
まず結論から
夏の宵、東から天頂の明るい3つの星をつなぐと夏の大三角。
いちばん明るいベガ(こと座・織姫)を起点に、アルタイル(わし座・彦星)とデネブ(はくちょう座)を結んでみましょう。3つとも一等星なので、都会の空でも見つけやすいですよ。三角形の間には、暗い場所なら天の川が淡く流れています。
夏の大三角をつくる3つの星
夏の大三角は、3つの一等星を頂点とする大きな三角形です。星座全体の見つけ方は季節の星座の見つけ方でまとめてご紹介していますので、あわせてご覧ください。
| 星 | 星座 | 別名 | 目印 |
|---|---|---|---|
| ベガ | こと座 | 織姫(おりひめ) | 三角形のなかでいちばん明るく、青白く輝く。 |
| アルタイル | わし座 | 彦星(ひこぼし) | ベガの南東、天の川をはさんだ向かい側にある。 |
| デネブ | はくちょう座 | — | ベガの東側、天の川の中にある。十字の形をしたはくちょう座のしっぽにあたる星。 |
ベガが織姫、アルタイルが彦星ですよ。七夕の2つの星は、天の川をはさんで向かい合っています。
見つけ方のステップ
特別な道具はいりません。肉眼だけで大丈夫なので、いちばん明るい星から順にたどってみましょう。

夏の夜、東から天頂を見上げる
日が暮れてしばらく待ち、空がしっかり暗くなったら、まず東の空から頭の真上(天頂)にかけてをゆっくり見上げてみましょう。建物や街灯の少ない、空の開けた場所だと見つけやすくなりますよ。ずっと上を向いていると首が疲れてしまうので、レジャーシートに寝転ぶと楽にさがせます。さがしはじめる前の数分は、スマホの明るい画面を見ないようにすると、目が暗さに慣れて星がぐっと見つけやすくなります。
いちばん明るい「ベガ」を見つける
天頂近くで、ひときわ青白く明るく輝く星がベガ(こと座・織姫)です。夜空全体で見てもとくに明るい星のひとつなので、3つのなかでいちばん目立ちます。まずはこのベガを起点にしてみてください。近くに同じくらい明るい星が見当たらなければ、それがベガだと考えてほぼ間違いありませんよ。
アルタイルとデネブへ目を移す
ベガから南東へ大きく下がったところにあるのが彦星のアルタイル(わし座)、ベガの東側で天の川の中にあるのがデネブ(はくちょう座)です。どちらも明るい一等星なので、見つけやすいですよ。アルタイルは両わきに少し暗い星を従えているのが目印、デネブは十字(北十字)の形をしたはくちょう座のいちばん端の星、と覚えるとさがしやすくなります。
3つの星を結んで三角形にする
ベガ・アルタイル・デネブを線でつなぐと、大きな三角形がうかび上がります。これが「夏の大三角」です。かなり大きく、腕をいっぱいに伸ばしても手のひらでは覆いきれないほどなので、一点を見つめるのではなく、空全体を見渡す気持ちでゆったり結んでみましょう。正三角形ではなく少し細長いかたちなので、きれいな三角にこだわらず、3つの明るい星をつなぐくらいの気持ちで大丈夫ですよ。
三角形の間に天の川をさがす
暗い場所では、三角形の内側からデネブのあたりにかけて、淡い光の帯=天の川が見えてきます。ベガとアルタイルは、その天の川をはさんで向かい合っていますよ。天の川はとても淡いので、街明かりや月明かりがあると見えにくくなります。新月に近い夜を選び、目が暗さに慣れるまで10分ほど待つと、ぼんやりとした光の帯が浮かび上がってきます。
よくある質問
夏の大三角はいつ見られますか?
おもに夏の宵(日が暮れてから)に、東から天頂にかけて高く見えます。実際には初夏の東の低い空にのぼりはじめ、秋には日暮れの時点で西へと移っていくので、長い期間楽しめますよ。真夏なら、夜9時ごろに天頂付近で見やすくなります。今夜どのあたりに見えるかは、今夜の星空ページで方角や高さの目安を確認してみてください。
七夕の織姫と彦星はどの星ですか?
織姫はこと座のベガ、彦星はわし座のアルタイルです。夏の大三角の3つの星のうちの2つで、天の川をはさんで向かい合っています。七夕伝説では、この2つの星が年に一度だけ会えるとされていますね。梅雨と重なる7月7日よりも、空が暗く晴れやすい月遅れの8月7日ごろのほうが、実際の夜空では見つけやすいですよ。残りのデネブは、はくちょう座のしっぽにあたる星です。
都会でも見つけられますか?
はい、見つけられますよ。ベガ・アルタイル・デネブはどれも一等星で、明るい街なかの空でも目立ちます。まずはいちばん明るいベガから順にたどるのがおすすめです。ただし三角形の間を流れる天の川は淡いため、都会では見えにくく、郊外や山あいなど暗い場所のほうがよく見えます。
三角形の間の天の川も見えますか?
街明かりの少ない暗い空であれば、三角形の内側からデネブにかけて淡い光の帯として見えてきます。天の川そのものの探し方は、天の川の見つけ方の記事でくわしくご紹介していますので、ぜひあわせてご覧ください。
肉眼だけで見られますか?双眼鏡は必要ですか?
3つの星をつないで夏の大三角をさがすだけなら、肉眼だけで十分です。特別な道具はいりません。もし双眼鏡があれば、こと座やはくちょう座のまわりに散らばる小さな星まで見えて、より豊かな星空を楽しめますよ。まずは肉眼で三角形を見つけてから、双眼鏡でゆっくりながめてみるのがおすすめです。
デネブだけ見つけにくいのはなぜですか?
ベガとアルタイルにくらべると、デネブはやや控えめな明るさに見えるためです。同じ一等星でも、デネブは地球からとても遠くにあり、その距離のぶんだけ光がおだやかに届いています。見つからないときは、まずベガを起点に、はくちょう座の十字(北十字)の形をたどると、その先端にあるデネブにたどり着けますよ。
出典
本記事の内容は、以下の一次情報をもとに記載しています。
- 国立天文台|ほしぞら情報夏の大三角や季節の星座の見え方の基礎
- NASA Science|SkywatchingSummer Triangle(ベガ・デネブ・アルタイル)の解説


