月の撮り方|スマホ・カメラでクレーターまで大きく写すコツ

月は夜空でいちばん撮りやすい天体。コツは明るさを下げて、大きく、しっかり固定すること。クレーターの陰影まで写すための設定と手順を、スマホ・カメラの両方でやさしく解説します。

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望遠で大きく写した月。表面のクレーターや月の海の凹凸がくっきり見える

かんたんな答え

まず結論から

月は明るいので、露出を下げて、大きく、固定して撮る

自動のままだと白く飛びやすいので、明るさ(露出)を下げてみましょう。光学ズームや望遠で大きく写し、三脚や手すりでしっかり固定して、月にピントを合わせます。クレーターの陰影まで写したいなら、満月より半月前後が狙い目ですよ。

もくじ
  1. きれいに撮るための早見表
  2. 月を大きく撮る5ステップ
  3. よくある質問

きれいに撮るための早見表

まずは押さえどころを一覧で見てみましょう。明るさ・大きさ・固定・ピントの4つの基本に、ねらい目の月齢を合わせれば、月はぐっときれいに写せますよ。

月をきれいに撮るための要点
ポイントコツ
明るさ月は明るいので露出(明るさ)を下げる。自動だと白く飛びやすい。
大きさ光学ズームや望遠レンズで大きく写す。デジタルズームは画質が荒れがち。
固定三脚や手すり、壁などに当てて固定する。ブレを防ぐと模様までくっきり。
ピント画面上の月をタップしてピントを合わせる。無限遠(遠景)でもよい。
おすすめ満月より半月前後が狙い目。横からの光で陰影が出てクレーターが立体的に。

月を「撮る」前に「見る」基本を知っておくと、上達がぐっと早まりますよ。月の模様や見え方は月の観察の基本で紹介しています。

月を大きく撮る5ステップ

夕方のベランダで、三脚に固定したスマートフォンと望遠レンズ付きカメラを月に向け、手元でピントを調整している。
  1. 露出(明るさ)を下げる

    月は夜空のなかでとても明るい被写体です。太陽の光をまっすぐ反射しているので、じつは昼間の景色に近い明るさがあります。自動のままだと周りの暗さに引っぱられて明るく写りすぎ、表面の模様が真っ白に飛んでしまうことがあります。スマホなら画面の月をタップしてから、明るさ調整(太陽マークのスライダーなど)を下げてみましょう。カメラなら露出補正をマイナス側へ、まずは−1〜−2段ほど下げるのが目安です。模様がうっすら見えるくらいまで暗くするのがコツですよ。少し暗いかなと思うくらいでちょうどよく、あとから明るく戻すより白飛びを防ぐほうが失敗が少なくなります。

  2. ズームで大きく写す

    肉眼やそのままの画角では、月は思ったより小さく写ってしまうものです。光学ズームや望遠レンズを使って、画面の中で月を大きくしてみましょう。スマホのデジタルズームは引き伸ばしで画質が荒れやすいので、望遠カメラ(×2や×5など)の範囲にとどめておくと安心です。

  3. 固定してブレを止める

    大きく写すほど、ほんの少しの揺れも大きくブレて写るようになります。せっかくズームしても、ブレると模様がにじんで台無しになりがちです。三脚があれば理想ですが、手すりや壁、ベンチにカメラやスマホを当てるだけでもぐっと安定しますよ。シャッターは指で押さず、2秒ほどのセルフタイマーやイヤホンのボタンで切ると、押すときの揺れも防げます。風が強い日は三脚でも揺れることがあるので、風のおさまった瞬間を待つのもコツです。

  4. 月にピントを合わせる

    暗い空ではピントが迷いやすいので、画面上の月を指でタップしてピントを固定してみましょう。それでも合いにくいときは、ピントを手動(マニュアル)にして遠景(無限遠)に合わせてみてください。模様の輪郭がはっきりしたら成功です。

  5. 半月前後でクレーターを狙う

    満月は正面から光が当たるため、明るいわりに陰影が乏しく、のっぺり写りがちです。半月前後(上弦・下弦のころ)は、光と影の境目(明暗境界線)にクレーターの凹凸がくっきり浮かびますよ。立体感のある月を撮りたいなら、満月より半月前後を狙ってみましょう。

よくある質問

月が白く飛んでしまいます。どうすれば防げますか?

原因はほとんどが明るすぎる露出です。自動設定だと夜空の暗さに引っぱられて、月が明るく写りすぎてしまいます。画面の月をタップしてから明るさ(露出補正)をマイナス側に下げ、表面の模様がうっすら見えるくらいまで暗くしてみてください。それだけで白飛びはぐっと減りますよ。

スマホで月を大きく写すコツは?

光学ズーム(×2や×5などの望遠カメラ)を使うのが基本です。指で広げるデジタルズームは引き伸ばしなので画質が荒れやすくなります。さらにスマホを手すりや壁に当てて固定し、タイマーで撮ると、ブレずに模様まで写せますよ。スマホ撮影全般の基礎は別記事でまとめていますので、あわせてご覧ください。

満月と半月、どちらが撮りやすいですか?

明るくて目立つのは満月ですが、クレーターの陰影を写したいなら半月前後がおすすめです。半月のころは横から光が当たり、光と影の境目に凹凸がくっきり出るため、立体感のある月になりますよ。満月は陰影が乏しく、のっぺり写りやすい点だけ覚えておいてくださいね。

双眼鏡や望遠鏡と組み合わせて撮れますか?

できますよ。双眼鏡や望遠鏡の接眼レンズにスマホのカメラをそっと近づけると、拡大した月を撮影できます(コリメート撮影)。手持ちだと位置合わせが難しいので、専用ホルダーで固定すると安定します。まずは肉眼での月の見え方を知っておくと、撮影もぐっとスムーズになりますよ。

月がオレンジ色に写るのはなぜですか?

地平線の近くにある月ほど、光が長い距離の大気を通ってくるため、青い光が散らばって赤やオレンジっぽく見えます。夕日が赤いのと同じしくみですよ。色そのものは自然な現象なので失敗ではありません。白っぽい月を撮りたいときは、月がある程度空高くのぼってから狙うと、色みが落ち着いて模様もくっきり写りやすくなります。

撮影に向いた時間帯はありますか?

月が空高くのぼっている時間帯がおすすめです。地平線近くの月は、通ってくる大気が多いぶん像がゆらいでにじみやすく、色も濁りがちだからです。のぼりはじめの低い月は大きく見えて魅力的ですが、くっきり写したいなら高度が上がるのを待つと安心ですよ。次の満月や半月の時間帯は満月カレンダーで確認できます。

出典

本記事の内容は、以下の一次情報をもとにまとめています。

この記事を書いた人

コペミル編集部星空ソムリエ

YouTube・TikTokで月間1,000万回以上再生される星空動画メディア「宇宙のテルコ」。 星空ソムリエの資格をもつ星好きスタッフが、天文の一次情報にあたりながら、知るほど夜空が楽しくなる——そんな話を、やさしい言葉でお届けします。

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