夜空の方角と高度の読み方|こぶしで高度を測るコツ

星の案内によく出てくる「南の空・高度30度」。これは方角と高度を組み合わせて空の一点を指す言い方です。むずかしく感じるかもしれませんが、星を探す前にこの2つの読み方をおさえておけば大丈夫ですよ。

  • 方角と高度
  • 北極星
  • こぶし測定
  • 星の探し方入門
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地平線から頭上まで広がる夜空。低い空から天頂へと星がちりばめられ、空の高さの違いが感じられる

かんたんな答え

まず結論から

方角は東西南北、高度は地平線0度〜頭上90度

方角は東西南北で向きを、高度は地平線を0度・頭の真上(天頂)を90度として空の高さを表します。北極星のある方向が「北」。高さは、腕をまっすぐ伸ばした握りこぶし1個分がおよそ10度です。これだけ覚えておけば、「南の空・高度30度」のような案内も、そのまま空で指せるようになりますよ。

もくじ
  1. 方角と高度の早見表
  2. 「南の空・高度30度」を指す3ステップ
  3. 案内の答え合わせをする
  4. よくある質問

方角と高度の早見表

開けた地平線を見渡せる場所で、ノートの上に置いたコンパスと赤色ライトの近くから空を指さしている。

星の位置は、方角高度の2つで表します。まずはこの4つの言葉から、ゆっくりおさえていきましょう。

方角・高度・こぶし・南中の読み方
言葉読み方
方角東西南北。北極星のある方向が「北」、その反対が「南」です。北を向いて立つと、右手側が東、左手側が西になります。
高度地平線が0度、頭の真上(天頂)が90度。空の高さを角度で表します。ちょうど中間の45度は、地平線と天頂の真ん中で、しっかり見上げるくらいの高さが目安です。
こぶし腕をまっすぐ伸ばし、握りこぶし1個分の幅がおよそ高度10度にあたります。指を大きく開いた手のひら1つ分だと、およそ20度が目安です。
南中天体が真南に来て、その日いちばん高くのぼった状態。高度が最大になり、その日でいちばん観察しやすいタイミングでもあります。

方角の基準となる北は、北極星の探し方で見つけられます。北さえ決まれば、東西南北はすべて定まりますよ。

「南の空・高度30度」を指す3ステップ

  1. 北極星で「北」を決め、東西南北を把握するまず北極星を見つけて、その方向を「北」としましょう。北を背にして立つと、正面が南になり、日の出の方向である東は左手側、西は右手側にきます。これで空全体に東西南北の向きが定まりますよ。方位磁針が指す北(磁北)とはわずかにずれますが、星を探す目安としては気にしなくて大丈夫です。
  2. 腕を伸ばし、こぶしを積んで高度を測る地平線から測りたい星に向かって、伸ばした腕の握りこぶしを下から積み上げてみましょう。こぶし1個でおよそ10度、3個積めば高度およそ30度の見当がつきます。手の大きさと腕の長さの比は人によらずほぼ一定なので、大人でも子どもでも同じように測れて安心です。ひじが曲がっていると数値が大きくずれてしまうので、腕はしっかりまっすぐ伸ばすのがコツですよ。
  3. 「南の空・高度30度」を実際に指してみる南(北の反対)を向き、地平線からこぶしを3個積み上げた高さが「南の空・高度30度」です。案内に出てくる方角と高度は、この2つを組み合わせて空の一点を指しています。最初はこぶしの数を「1つ、2つ、3つ」と声に出して数えると、測り忘れが減って確実ですよ。慣れてくると、文字を読むだけでもだいたいの見当がつくようになります。
夕方の公園で、地平線の上に伸ばした腕の握りこぶしを使って、空の高さを見積もっている。

よくある質問

高度とは何ですか?

高度は、その天体が地平線から何度の高さにあるかを表す角度です。地平線が0度、頭の真上(天頂)が90度。たとえば「高度30度」は、地平線と天頂のちょうど中間(45度)より少し低いあたりを指しますよ。数字が大きいほど空の高いところ、小さいほど地平線に近い、と覚えておくと迷いません。建物や山に隠れていないかを見当づける目安にもなります。

方角がわからないときはどうすればいいですか?

まず北極星を見つけて「北」を決めるのが基本です。北極星は北の空でほとんど動かないので、向きの基準にぴったりです。見つけ方は北極星の探し方の記事でくわしく紹介しているので、参考にしてみてください。スマートフォンの方位磁針アプリも補助に使えますよ。

こぶしで本当に高度が測れますか?

おおよその目安としては十分ですよ。腕の長さと手の大きさの比は人によってあまり変わらないため、腕をまっすぐ伸ばせば握りこぶし1個分がおよそ10度になります。厳密な観測値ではありませんが、「高度30度くらい」を空で探すにはとても便利な方法です。ひじを曲げると幅が大きく見えて数値がずれるので、腕は伸ばしきって測ってくださいね。

南中とは何ですか?

天体が真南の方向に来て、その日でいちばん高くのぼった状態を「南中」といいます。南中のときは高度が最大になり、地平線近くの空気のゆらぎの影響も比較的小さくなるため、観察しやすいタイミングですよ。星を探すときは、南中の少し前後の時間帯をねらうと見つけやすくなります。

こぶし以外に、指や手のひらでも高度を測れますか?

測れますよ。腕をまっすぐ伸ばした状態で、小指1本分がおよそ1度、指を3本そろえた幅がおよそ5度、握りこぶし1個分がおよそ10度、指を大きく開いた手のひら1つ分がおよそ20度が目安です。細かい高さは指で、大きな高さはこぶしや手のひらで、と使い分けると測りやすくなります。

低い空の星が見えにくいのはなぜですか?

地平線に近い低い空は、大気の層を通して斜めに見ることになるため、光がかすんだり、街あかりや山・建物にさえぎられたりしやすいからです。同じ星でも高度が高いほど見やすくなります。案内に「高度30度」などと書かれていたら、まわりに視界をさえぎるものがない場所を選ぶと、より見つけやすくなりますよ。

出典

本記事の内容は、以下の一次情報をもとにまとめています。

この記事を書いた人

コペミル編集部星空ソムリエ

YouTube・TikTokで月間1,000万回以上再生される星空動画メディア「宇宙のテルコ」。 星空ソムリエの資格をもつ星好きスタッフが、天文の一次情報にあたりながら、知るほど夜空が楽しくなる——そんな話を、やさしい言葉でお届けします。

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