星・惑星・人工衛星の見分け方|またたきと動きで判別

夜空で光るあの点は、星? それとも惑星や人工衛星? 迷ってしまうこと、ありますよね。またたくか、動いて見えるか――いくつかのポイントを押さえれば、肉眼でもかんたんに見分けられるようになりますよ。

  • 星と惑星の見分け方
  • またたき
  • 人工衛星・ISS
  • スターリンク
  • 初心者向け
薄明の空に一点だけ明るく光る星と、すーっと尾を引くように動く光跡

かんたんな答え

まず結論から

見分けの決め手は、またたくか、動いて見えるか

チカチカまたたくなら星(恒星)、またたかず明るい点なら惑星です。点滅せず一定の速さで動く点は人工衛星やISS、点が一列に連なって流れていくならスターリンク。赤や緑に点滅して音がするものは飛行機ですよ。次の早見表とステップで、順番に絞り込んでみましょう。

もくじ
  1. 夜空の光の早見表
  2. 見分け方の4ステップ
  3. 今夜の空で試してみる
  4. よくある質問

夜空の光の早見表

夜空で光るおもなものを、見た目と動きで整理してみました。まずはこの表で、気軽にあたりをつけてみましょう。

夜空の光の種類と見分け方
正体見た目動き
恒星(星)チカチカと小さくまたたく止まって見える(一晩でゆっくり動く)
惑星またたかず、どっしり明るく光る一晩では止まって見えるが、日〜週の単位では星座の間をゆっくり動く
人工衛星・ISS点滅せず、一定の明るさの点数分かけてすーっと一定の速さで動く
スターリンク点が一列に連なって見える列のまま同じ方向へ流れていく
飛行機赤や緑にチカチカ点滅し、音もするゆっくり動く(点滅で見分けやすい)
流れ星一瞬だけ線を引いて光るほんの一瞬で消える

とくに明るくまたたかない点は、惑星のことが多いですよ。どの惑星がいつ見えるかは惑星の見つけ方でくわしく紹介しています。惑星どうしが近づく金星と木星の接近のような見どころもあります。

見分け方の4ステップ

夕方の見晴らしのよい場所で、二人が夜空の光を指さしながら、ノートと赤色ライトを手に見比べている。

気になる光を見つけたら、上から順に確かめていきましょう。動き → またたき → 点滅 → 列の順で見ていくと、すこしずつ正体を絞り込めますよ。

  1. 動いて見える?止まって見える?

    まずは少しのあいだ、そっと見つめてみましょう。近くの明るい星を目印にすると、動いているかどうかが分かりやすいですよ。その場に止まって見えるなら、星か惑星です。数分でゆっくり位置が変わっていくなら、人工衛星かISSの可能性が高いです。衛星はふつう2〜5分ほどかけて空を横切っていきます。日暮れ後や明け方の、空は暗いのに衛星にはまだ日が当たっている時間帯がとくに見つけやすいですよ。

  2. チカチカまたたく?

    止まって見える光なら、次はまたたきに注目してみましょう。小さくチカチカまたたくのが恒星、またたかずにどっしり明るく光るのが惑星です。地平線に近い低い空ほど通りぬける大気が厚くなり、またたきは強くなります。迷ったときは、頭の真上に近い高い星で見くらべてみてくださいね。金星や木星のようにとくに明るい惑星は、落ち着いて光るので慣れると見分けやすくなりますよ。

  3. 色が点滅して音がする?

    赤や緑の光がチカチカ点滅し、エンジン音が聞こえるなら飛行機です。翼の先の赤・緑のランプや、規則的にピカッと光る白いストロボが目印になります。遠いと音が遅れて届いたり聞こえなかったりしますが、色つきの点滅があればまず飛行機と考えてよいでしょう。人工衛星は色の点滅をせず、音も鳴らないので、そこで見分けられます。

  4. 点が一列に連なっている?

    光る点がいくつも一列に連なって流れていくなら、スターリンク衛星の列です。打ち上げ直後の数日間に見えやすい、ちょっと特徴的な眺めですよ。時間がたって軌道が広がると一列には見えにくくなるので、見られるのは打ち上げから数日のあいだが目安です。なお人工衛星は地球の影に入ると、動いている途中でふっと消えるように暗くなることがあります。急に見えなくなっても、雲ではなくそのためのことが多いですよ。

よくある質問

すーっと一定の速さで動く光の正体は?

点滅せず、一定の明るさのまま数分かけて空を横切る光は、人工衛星やISS(国際宇宙ステーション)です。とくにISSは条件がよいと金星に次ぐほど明るく見え、肉眼でもはっきり追えますよ。多くは西寄りの空から現れ、2〜5分ほどかけて東の空へ抜けていきます。いつ・どの方角に見えるかは、ISSの見つけ方の記事から確認してみてくださいね。

赤や緑にチカチカ点滅する光は何ですか?

色のついた光がチカチカ点滅していたら、ほぼ飛行機です。翼の先の赤・緑のランプや、規則的に光る白いストロボが見えることも見分けの手がかりになりますよ。エンジン音が聞こえればさらに確実です。人工衛星は色の点滅も音もなく、一定の明るさで静かに動きます。

光の点が一列に連なって流れていきました。あれは?

数珠つなぎのように点が一列に並んで流れていくのは、スターリンク衛星の列です。打ち上げ直後に見えやすい眺めですよ。仕組みや見え方は、スターリンクのページで紹介しています。

星はなぜまたたいて、惑星はまたたかないのですか?

星(恒星)はとても遠く、点のような光として届くため、大気のゆらぎでチカチカまたたいて見えます。とくに地平線近くの低い星ほど、通りぬける大気が厚くなってまたたきが強く見えますよ。いっぽう惑星は地球に近く、小さな面として光が届くので、ゆらぎがならされて、またたかずに安定して光って見えるんです。

夕方のまだ明るい空にひとつだけ強く光る点は何ですか?

日が沈む前後のまだ明るい空に、ひとつだけ強く光る点があれば、金星のことが多いですよ。金星は「宵の明星」「明けの明星」とも呼ばれ、太陽と月の次に明るく見える星です。またたかず落ち着いて光るのも見分けの手がかりになります。時期によって夕方の西空か明け方の東空に見え、どちらに出ているかは今夜の空のページで確認できますよ。

アプリがなくても肉眼で見分けられますか?

はい、ここで紹介した「動き・またたき・点滅・列」の4つは、どれも肉眼だけで確かめられます。まずは明かりの少ない場所で、5分ほど空に目を慣らすのがおすすめですよ。星座やどの惑星かまでくわしく知りたくなったら、星空アプリや今夜の空のページを合わせて使うと、さらに楽しめます。

出典

本記事の内容は、以下の一次情報をもとにまとめています。

この記事を書いた人

コペミル編集部星空ソムリエ

YouTube・TikTokで月間1,000万回以上再生される星空動画メディア「宇宙のテルコ」。 星空ソムリエの資格をもつ星好きスタッフが、天文の一次情報にあたりながら、知るほど夜空が楽しくなる——そんな話を、やさしい言葉でお届けします。

公開日
更新日
事実確認日