惑星の見分け方|瞬き・黄道・色で金星も木星もわかる
空でひときわ明るく光るあの星は、じつは惑星かもしれません。金星・木星・土星・火星は、3つの手がかりで肉眼でも見分けられますよ。ここでは、その見分け方をやさしくご紹介します。

かんたんな答え
まず結論から
惑星は、瞬きにくい・黄道沿い・色で見分ける。
恒星はチカチカとまたたきますが、惑星は恒星に比べると瞬きにくく、落ち着いて光って見えます(惑星は面積を持つため、瞬きが平均化されるためです)。ただし地平線近くの低い空では惑星も瞬くことがあるので、その点だけ覚えておきましょう。さらに惑星は太陽の通り道(黄道)の近くに並び、金星は白く、木星は非常に明るく、土星は黄色っぽく控えめ、火星は赤っぽい、と色や明るさにも特徴があります。この3つを合わせて見ていくと、肉眼でもかなり見分けやすくなりますよ。

4惑星の見分け早見表

肉眼で見やすい4つの惑星の、見え方の目印をまとめました。光の種類そのものを見分けたいときは、星・惑星・人工衛星の見分け方も合わせてどうぞ。
| 惑星 | 見え方 | 探し方のヒント |
|---|---|---|
| 金星 | 白く、まばゆいほど明るい | 夕方の西の空、または明け方の東の空に低く輝きます。星の中でいちばん明るく、シリウスなどの一等星よりずっとまばゆく見えます。太陽から離れすぎないため真夜中には見えず、日の入り後や日の出前の数時間だけ姿を見せます。昔から宵の明星・明けの明星と呼ばれてきました。 |
| 木星 | 白っぽく、非常に明るい | 金星の次に明るく、どの恒星よりも明るいため夜空でとても目立ちます。落ち着いた強い光が特徴です。金星とちがって真夜中に空高くのぼることもあり、街明かりのある都市でも見つけやすい惑星ですよ。 |
| 土星 | 黄色っぽく、控えめな明るさ | 木星よりおとなしい、一等星ほどの明るさ。黄色みを帯びた落ち着いた光で、まわりに明るい星がないときほど見つけやすくなります。ふつうの双眼鏡ではほぼ点にしか見えませんが、倍率の高い双眼鏡ならわずかに楕円形に見えることもあり、環をはっきり楽しむには望遠鏡(およそ30倍以上)が必要です。 |
| 火星 | 赤っぽい・オレンジ色 | 色味で見当がつけやすい惑星。地球との距離が大きく変わるため明るさは時期によって変化し、地球に近づく頃はとても明るく、離れている時期は控えめです。同じ赤っぽいさそり座のアンタレスと迷ったら、瞬きにくさで見分けてみましょう。 |
惑星がどの方角・どの高さに見えるかは日によって変わります。方角や高度の読み方は方角と高度の読み方で確認してみてくださいね。
惑星を見分ける4ステップ
- とても明るい星に注目するまずは空でひときわ目立つ、明るい光をひとつ選んでみましょう。惑星は自ら光らず太陽の光を反射して輝きますが、地球に近いぶん、はるか遠くの恒星よりも明るく見えることが多いからです。日の入り後にいちばん先に見えてくる『一番星』が、じつは金星や木星などの惑星であることも珍しくありませんよ。
- またたくか確かめるじっと見て、チカチカと細かくまたたいていれば、それは遠くの恒星です。逆に、恒星に比べると瞬きにくく落ち着いて光っていれば、惑星の可能性が高くなりますよ。判断に迷ったら、近くの別の星と見比べると違いがはっきりします。ただし地平線近くの低い空では大気のゆらぎが強く、惑星でも瞬いて見えることがあるので、なるべく空高くにのぼった星で確かめるのがコツです。
- 太陽の通り道(黄道)沿いを探す惑星は、太陽や月が空を横切る道すじ(黄道)の近くに並びます。真上のてっぺん付近ではなく、その帯に沿って東から西へと目を動かすと見つけやすくなります。月が出ている夜は、月をたどった延長線上を探すのが近道です。複数の惑星が見えるときは、この帯の上にほぼ一列に並んで見えることもありますよ。
- 色で見当をつける白くまばゆければ金星、白っぽく非常に明るければ木星、黄色っぽく控えめなら土星、赤っぽければ火星、というように色で当たりをつけてみましょう。色は肉眼でもわかりますが、双眼鏡を使うとより鮮やかに感じられます。赤い火星は、同じく赤っぽいさそり座のアンタレスと紛れやすいので、瞬きにくさも合わせて確かめると確実です。
よくある質問
空で一番明るい星は惑星ですか?
夜空でいちばん明るく見える星は、惑星であることがよくありますよ。とくに金星と木星は、どの恒星よりも明るく見えます。ただし、おおいぬ座のシリウスのようにとても明るい恒星もあるので、明るさだけで決めつけず、またたくかどうかや黄道沿いかも合わせて確かめてみると確実です。
惑星はいつも同じ位置に見えますか?
いいえ。惑星は太陽のまわりを回っているため、見える方角や時間帯、明るさが日や季節によって変わります。だから『この方角に出ている』という決まった位置はありません。今どの惑星がどの方角に見えるかは、今夜の星空でその日に合わせて確認してみてくださいね。
惑星を見るのに望遠鏡は必要ですか?
見分けるだけなら肉眼で十分です。金星・木星・土星・火星はどれも肉眼で明るく見えますよ。土星の環や木星の縞模様まで楽しみたいときは双眼鏡や望遠鏡があると世界が広がりますが、まずは肉眼で『恒星に比べると瞬きにくい明るい星』を見つけるところから始めてみましょう。
今どの惑星が見えるか知りたいです。
今どの惑星がどの方角・高さに出ているかは、今夜の星空でその日に合わせて確認できますよ。さらに、惑星どうしが近づいて見える接近などの見どころは、天体ショーのページでまとめてチェックできます。
惑星と飛行機や人工衛星はどう見分けますか?
動くかどうかがいちばんの手がかりです。飛行機は赤や緑の光がチカチカと点滅しながら移動し、しばらく見ていると位置がはっきり変わります。人工衛星(国際宇宙ステーションなど)は点滅せず、数分ほどかけて空をすーっと横切っていきます。いっぽう惑星は、恒星と同じように数分見ていてもその場から動きません。動かない明るい光であれば惑星の可能性が高いですよ。詳しくは星・惑星・人工衛星の見分け方も合わせてどうぞ。
惑星はどの季節に見えますか?
星座のように『冬の星座』『夏の星座』と決まっているわけではありません。惑星はそれぞれ太陽のまわりを回るスピードが違うため、見える時期や時間帯は惑星ごとに変わります。ときには太陽と同じ方向に来て(合)、しばらく見えなくなる期間もあります。だからこそ、今どの惑星が見頃かはその日ごとに今夜の星空で確認するのがいちばん確実ですよ。
出典
本記事の内容は、以下の一次情報をもとに記載しています。
- 国立天文台|ほしぞら情報その時期に見える惑星の位置・見え方の基礎
- NASA Science|Skywatching肉眼で見える惑星と空での探し方の解説


