宇宙のふしぎ
宇宙はどれくらい広いの? ― 想像を超える距離の話
地球から月まで約38万km。それだけでも遠く感じますが、宇宙のものさしではほんの入口です。太陽、太陽系の果て、お隣の銀河、そして観測できる宇宙の果てへ——外へ進むほど、距離のけたは一気にはね上がっていきます。身近な数字から一段ずつ、その広がりをたどってみましょう。
かんたんな答え
まず結論から
観測できる宇宙の半径は、およそ465億光年。
地球〜月の約38万kmから始めて、太陽系の約45億km、もっとも近い恒星まで約4.3光年、天の川銀河は直径約10万光年——と、外へ進むほど距離のけたが大きくなります。さらにその先には無数の銀河が広がり、わたしたちが今見渡せる範囲は半径およそ465億光年。これより外は、まだ光さえ届いていません。
スケールの階段をのぼってみる
| 地球〜月 | 約38万km。光なら約1.3秒で届く距離です。地球の直径(約1万3000km)の、およそ30個分にあたります。 |
|---|---|
| 地球〜太陽 | 約1億5000万km。この距離を1天文単位(1au)と呼び、太陽系の中の距離をはかるものさしに使います。 |
| 太陽系 | 海王星の軌道までで、およそ45億km。太陽からいちばん遠い惑星までの広がりです。 |
| 最も近い恒星 | もっとも近い恒星系まで約4.3光年。ここからは「km」では大きすぎて、距離を「光年」で測ります。 |
| 天の川銀河 | わたしたちの銀河の直径は約10万光年。太陽もその中にある無数の星のひとつです。 |
| アンドロメダ銀河 | お隣の銀河まで約250万光年。銀河と銀河のあいだも、けた違いに離れています。 |
| 観測可能な宇宙 | わたしたちが観測できる範囲は、半径およそ465億光年。これより外は、まだ光が届いていません。 |
数字はおおよその目安です。一段上がるごとに距離のけたが大きく変わることに注目してください。
宇宙の広さの考え方
- 身近な距離から段階で考えるいきなり「宇宙の果て」を思い描こうとすると、頭がついていきません。まずは地球〜月(約38万km)、地球〜太陽(約1.5億km=1au)、太陽系(約45億km)と、近いものから一段ずつ積み上げていくのがコツです。
- 遠くは光年で測る太陽系を出ると、距離はkmで書ききれないほど大きくなります。そこで「光が1年間に進む距離」=1光年をものさしにします。もっとも近い恒星まで約4.3光年、天の川銀河の直径は約10万光年です。
- 観測できる範囲には限りがある宇宙の年齢は約138億年。それより昔に出た光しか、まだわたしたちには届いていません。そのうえ宇宙は膨張しているため、観測できる宇宙の半径は約465億光年と、年齢の光年数より広く見えます。
よくある誤解
半径約465億光年は、あくまで今のわたしたちに光が届く範囲のことです。その外側に宇宙がないわけではなく、まだ光が届いていないだけだと考えると、スケールの話がすっきり整理できます。
- 465億光年は「見える範囲」——宇宙全体の大きさそのものではない。
- 宇宙の年齢は約138億年でも、膨張のため見える範囲はそれより広い。
- 距離は連続的にではなく、けた単位で大きくなる——だから段階で考える。
よくある質問
宇宙の大きさを、身近な距離でたとえると?
地球から月までが約38万km、地球から太陽までが約1億5000万kmです。さらに太陽系の広がり(海王星の軌道)はおよそ45億kmにもなります。月までの距離でさえ地球の直径(約1万3000km)の30個分ほどで、外へ向かうほど数字のけたがはね上がっていきます。
光年って何ですか? kmではダメなのですか?
光年は「光が1年間に進む距離」を表す単位です。太陽系を出ると距離はkmでは大きすぎて扱いにくくなるため、光年を使います。たとえばもっとも近い恒星系まで約4.3光年、わたしたちの天の川銀河は直径約10万光年、お隣のアンドロメダ銀河までは約250万光年です。
宇宙の果てはどこまで見えるのですか?
人類が観測できる「観測可能な宇宙」の半径は、およそ465億光年とされています。宇宙の年齢は約138億年で、それより昔に出た光はまだ届いていません。そのため、観測できる範囲には今のところ限りがあります。
宇宙の年齢が約138億年なのに、なぜ465億光年も先まで見えるのですか?
宇宙そのものが膨張し続けているためです。光が出発したあとも空間が広がり続けるので、その光が出た場所は今ではずっと遠くへ離れています。その結果、観測できる宇宙の半径は、宇宙の年齢にあたる光年数よりも大きく見えます。
出典
本記事の数値・定義は、以下の一次情報をもとに記載しています。
- 国立天文台距離・銀河・宇宙論の基礎
- JAXA(宇宙航空研究開発機構)宇宙の一次情報