星の一生とは?誕生から超新星・ブラックホールまで

夜空の星は、ずっと変わらずそこにあるように見えます。でも、じつは星にも誕生と最期があるのです。ガスの雲から生まれ、長いあいだ輝き、やがて重さに応じた最期を迎える――そして残された材料が、次の星をつくる。星の一生を、ひとつの物語としてたどってみましょう。

  • 星の一生
  • 誕生と最期
  • 核融合
  • 超新星
  • 白色矮星
琥珀色や青緑色のガスと塵が柱状に広がり、その内部で新しい星が輝く星形成領域

かんたんな答え

まず結論から

星はガスの雲から生まれ、核融合で輝き、重さで最期が分かれる

ガスと塵の雲が重力で集まって核融合が始まると、星が生まれます。長く輝いたあと、太陽くらいの星は赤色巨星をへて白色矮星に、太陽よりずっと重い星は超新星爆発をへて中性子星かブラックホールになります。そのとき宇宙に撒かれた元素が、次の世代の星や惑星、そして生命の材料になります。

もくじ
  1. 重さで分かれる星の最期
  2. 星の一生をたどる3つの段階
  3. よくある誤解
  4. よくある質問

重さで分かれる星の最期

質量別の星の最期
太陽くらいの星ふくらんで赤色巨星になり、やがて外側のガスを静かに放出して惑星状星雲をつくります。中心には小さく熱い白色矮星が残ります。白色矮星は、地球ほどの大きさに太陽くらいの重さがぎゅっと詰まった、とても密度の高い星です。
太陽よりずっと重い星最期に超新星爆発を起こし、そのときは銀河ぜんたいに匹敵するほど明るく輝くこともあります。あとには中性子星か、さらに重い場合はブラックホールが残ります。

どんな最期を迎えるかは、生まれたときの星の重さでほぼ決まります。同じ「星の死」でも、たどる道はまったく違うのですよ。

星の質量によって最期が二手に分かれることを示したフローチャート
図:同じ「星の死」でも、軽い星と重い星でたどる道はまったく違う。

星の一生をたどる3つの段階

  1. ガスと塵の雲から生まれる宇宙にただようガスと塵の雲(分子雲)は、マイナス200度をこえるほどとても冷たい場所です。この雲が自分自身の重力で少しずつ集まり、中心が押しつぶされていきます。やがて中心が1000万度をこえる高温・高圧になると、水素がヘリウムに変わる核融合が始まり、星としてまばゆく光り出します。これが、星が生まれる瞬間です。
  2. 核融合で長く輝く核融合で安定して輝いているあいだが、星の「主系列」と呼ばれる時代です。中心から外へ押し出す力と、内へ縮もうとする重力がつり合い、星は同じ明るさで長く輝きつづけます。星の一生でいちばん長い時期にあたります。太陽の寿命はおよそ100億年で、いまはおよそ46億歳。ちょうど一生の折り返しあたりにいます。ここで意外なのが、大きくて重い星ほど長生きしそうに見えて、じつは逆だということ。重い星は燃料を一気に激しく燃やすので、数百万年ほどで一生を終えてしまうこともあります。
  3. 重さによって最期のすがたが決まる燃料を使い切ると、星はそれぞれの最期を迎えます。どんな終わり方をするかは、生まれたときの星の重さでほぼ決まります。太陽くらいの軽い星はふくらんで赤色巨星になり、外側のガスをそっと手放して、あとに小さく熱い白色矮星を残します。太陽よりずっと重い星は、最期に超新星爆発を起こして中性子星やブラックホールを残します。軽い星は静かに、重い星は派手に――同じ「星の死」でもたどる道はまったく違います。
分子雲のガスと塵が重力で集まり、原始星を経て主系列星になるまでを示した図
図:冷たいガスと塵の一部が重力で縮み、中心で核融合が始まると、安定して輝く星になる。

よくある誤解

明るい机の上に、光る雲、星の飾り、赤い球、小さな白い粒を順に並べて、星の変化を模型で表している。
「星はずっと変わらず、いつまでも同じように輝いている」わけではない

星は永遠の存在ではありません。ガスの雲から生まれ、長い時間をかけて輝き、やがて最期を迎えます。でも、終わりは、ただの終わりではありません。撒かれた材料から、また次の星が生まれていくのです。

  • 最期は1種類ではない——軽い星は白色矮星へ、重い星は中性子星かブラックホールへ。
  • 太陽も例外ではない——いまはおよそ46億歳で、寿命のおよそ100億年の折り返しあたり。
  • 星の死は次の始まり——撒かれた元素が次の星・惑星・生命の材料になる。

よくある質問

星はどうやって生まれるのですか?

宇宙にただようガスと塵の雲(分子雲)が、自分自身の重力で集まることから始まります。中心がどんどん押しつぶされて高温・高圧になると、そこで核融合が始まり、強く光り出します。これが星の誕生です。

星はなぜ光っているのですか?

星の中心では核融合が起きていて、そのエネルギーが光や熱として外へ出てくるからです。核融合で安定して輝いているあいだを「主系列」と呼び、星の一生でいちばん長い時期にあたります。

太陽の寿命はどれくらいですか?

太陽の寿命はおよそ100億年と考えられています。いまはおよそ46億歳なので、ちょうど一生の折り返しあたりです。残りの長い時間をかけて、いずれ赤色巨星へと姿を変えていきます。

星が死ぬと、そのあとはどうなるのですか?

最期のすがたは星の重さで分かれます。太陽くらいの軽い星はふくらんで赤色巨星になり、外層を放出して惑星状星雲をつくり、中心に白色矮星を残します。太陽よりずっと重い星は超新星爆発を起こし、中性子星かブラックホールを残します。そして爆発で撒かれた重い元素は、次の世代の星や惑星、そして生命の材料になります。

重い星と軽い星では、どちらが長生きするのですか?

意外に思われるかもしれませんが、重い星ほど寿命は短くなります。燃料をたくさん持っているぶん、それを一気に激しく燃やしてしまうからです。太陽のような星がおよそ100億年も輝きつづけるのに対して、太陽の何十倍も重い星は、数百万年ほどで一生を終えてしまうこともあります。

星がつくった元素は、私たちと関係があるのですか?

深く関係しています。炭素や酸素、鉄といった元素は、星の中で起きる核融合や、最期の超新星爆発によってつくられ、宇宙へと撒かれてきました。その材料から次の世代の星や惑星が生まれ、私たちの体をつくっている元素の多くも、はるか昔の星に由来します。星の死は、次の始まりでもあるのです。

出典

本記事の内容は、以下の一次情報をもとに記載しています。

この記事を書いた人

コペミル編集部星空ソムリエ

YouTube・TikTokで月間1,000万回以上再生される星空動画メディア「宇宙のテルコ」。 星空ソムリエの資格をもつ星好きスタッフが、天文の一次情報にあたりながら、知るほど夜空が楽しくなる——そんな話を、やさしい言葉でお届けします。

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