3月の天体ガイド

2026年3月の星空

2026年3月の星空。西に傾く冬の星座と、東からのぼる春のしし座が、ひと晩で入れ替わる移り変わりの月です。3月3日(火)の満月のころは空が明るくなるので、暗い星をねらうなら3月19日(木)ごろの新月前後を選んでください。寒さはゆるみ、外に立っていられる時間が延びます。

3月の空は、冬と春が同居する

3月の宵は、西の空にオリオン座が傾き、東の空からしし座がのぼってきます。ひと晩で二つの季節が見られる、移り変わりの月です。同じ夜のうちに冬と春の両方に挨拶できるのは、この時期だけです。

いっぽうで、見え方は冬より甘くなります。春先は大陸から黄砂や細かなちりが運ばれ、空がうっすら白く霞むことが増えるためです。透明度は冬に及びませんが、そのぶん寒さはゆるみ、外に立っていられる時間は確実に延びます。

3月の天体ショー

  1. 3月3日(火)

    終了

    皆既月食

    3月3日(火)の夜、20:03〜21:03が皆既

3月の惑星

  • 金星夕方や明け方にひときわ明るく輝く星。西の空・低い空(15度未満で見つけにくい)・17:48ごろ
  • 木星白く明るい、太陽系で最大の惑星。南の空・高度77度・19:18ごろ

※ 東京・3月15日の宵〜夜半の空を基準にした目安です。日付や時間で位置は変わり、明け方に見える惑星もあります。今夜の正確な位置を見る

3月の満月・新月

毎日の月の満ち欠けを見る

3月の星座・天の川

冬の星座が少しずつ西へ傾き、東の空からしし座が昇ってきます。冬から春へ移り変わる空です。

西に沈む冬の星座を、見送る

冬の星座は、3月を境に見納めへ向かいます。21時のオリオン座は南西の空にあり、月末には日没後すぐ西に傾いています。次に宵の空でゆっくり会えるのは、年の暮れになります。

見送るなら、低くなったオリオン座がおすすめです。地上の建物や木立と並ぶと実際より大きく見え、低い星ほど赤みがかって見えます。冬のあいだ真上にあった星座が地平線に寝そべる姿は、3月ならではの眺めです。

シリウスも同じように低くなります。低い位置の星は厚い大気ごしに見ることになるので、光がちらついて色が変わる現象がはっきり出ます。青、赤、緑と目まぐるしく変わる様子は、双眼鏡だとよく分かります。

東からのぼる春のしるし、しし座

東の空に「?」を裏返したような星の並びが見えたら、しし座の頭の部分です。ししの大鎌と呼ばれ、その根元にある1等星レグルスが目印になります。ライオンが西を向いて伏せている姿にあたります。

しし座が高くのぼる春の空では、天の川が地平線の近くに寝ています。天の川は私たちの銀河を内側から見た姿なので、春は銀河の外側を見通す方向ということになります。

その先には、無数の銀河が広がっています。望遠鏡で遠くの銀河をねらう人が春を待つのは、手前をさえぎる星やちりが少ないからです。春は「宇宙の外」を見る季節、と言い換えてもよいかもしれません。

よくある質問

春先に星がかすんで見えるのはなぜ?
黄砂や、大陸から運ばれる細かなちりが上空にただよい、空の透明度が下がるためです。とくに3〜5月に多く、月や明るい星がにじんで見えることがあります。
オリオン座はいつまで見られる?
3月いっぱいは日没後の西の空で見られ、4月に入ると夕暮れの明るさに紛れて見えにくくなります。次に見やすくなるのは、秋の終わりの明け方以降です。
天体ショーは何時ごろに見るのがいい?
空が暗くなる日没後1〜2時間からがおすすめです。ただし流星群は放射点が高くなる深夜〜明け方、惑星はそれぞれ見頃の時間が違うので、各カードの時間を目安にしてください。
双眼鏡や望遠鏡は必要?
流星群や明るい惑星は肉眼で楽しめます。双眼鏡があれば、月のクレーターや木星のガリレオ衛星まで見えて、もう一歩踏み込んで楽しめます。
星をきれいに見られる場所は?
街灯や建物の少ない、空が広く開けた場所がおすすめです。スマホの明るい画面を見ると目の暗さへの慣れ(暗順応)が戻ってしまうので、明るさは控えめに。