9月の天体ガイド
2026年9月の星空
2026年9月の星空。日本でもっとも月が意識される月で、9月27日(日)の満月は見上げる角度もちょうどよくなります。頭上にはまだ夏の大三角が残り、東からは秋の四辺形がのぼってくる——夏と秋が入れ替わる空です。暑さがやわらぎ、夜風が心地よくなる時期でもあります。
9月は、月を見る月
9月は、日本でもっとも月が意識される月です。中秋の名月は旧暦8月15日の月を指し、いまの暦では9月から10月上旬にめぐってきます。お月見という行事が定着している国は、実はそう多くありません。
空のほうも、月を見るのに向いています。秋の月は高すぎず低すぎず、見上げる角度がちょうどよくなるためです。夏の満月が低く、冬の満月が高くのぼりすぎるのに対し、秋は首に無理のない高さを通ります。
9月の天体ショー
9月の惑星
- 金星夕方や明け方にひときわ明るく輝く星。南西の空・低い空(15度未満で見つけにくい)・17:49ごろ
- 土星少し黄色っぽい、落ち着いた光の惑星。南の空・高度57度・00:49ごろ
- 火星赤っぽい色が目印の惑星。東北東の空・低い空(15度未満で見つけにくい)・01:49ごろ
※ 東京・9月15日の宵〜夜半の空を基準にした目安です。日付や時間で位置は変わり、明け方に見える惑星もあります。今夜の正確な位置を見る
9月の満月・新月
毎日の月の満ち欠けを見る9月の星座・天の川
夏の大三角はまだ高く、東の空には秋の四辺形(ペガスス座)が昇ってきます。夏から秋へ移り変わる空。
中秋の名月は、満月とは限らない
中秋の名月は「旧暦8月15日の月」という決め方をします。満月かどうかで決めているわけではないので、満月の瞬間とはずれる年があります。1日ずれることも、珍しくありません。
それでも見た目はほとんど満月です。欠けは肉眼では分かりませんので、日付にこだわらず、晴れた夜に見上げるのがいちばんです。曇ったら翌日でも、見え方はほとんど変わりません。
お月見の風習は、収穫への感謝と結びついてきました。すすきは稲の代わり、団子は収穫の象徴とされます。飾りの一つひとつに、実りへの願いが割り当てられています。
星ではなく月を見る行事が根づいたのは、秋の空が澄んで月がよく見えたからでもあります。暦と農作業と空——3つが結びついていた時代の名残が、いまも行事として残っています。
夏の星座と秋の星座が入れ替わる
9月の宵、夏の大三角はまだ頭上に残っています。しかし東の空には、四つの星が四角く並ぶペガスス座の秋の四辺形がのぼってきます。夏と秋が同じ空に同居する時期です。
秋の星座は明るい星が少なく、地味だと言われます。宵の空に見える1等星はフォーマルハウト(みなみのうお座)ひとつだけ。南の低い空にぽつんと光っているので、かえって見つけやすい星です。
明るい星が少ないぶん、秋は空の暗さがそのまま見え方に響きます。街なかと郊外の差がもっとも出る季節で、暗い場所へ足を伸ばす価値がいちばん高いとも言えます。
よくある質問
- 中秋の名月と満月は同じ日?
- 同じとは限りません。中秋の名月は旧暦8月15日の月と決まっており、満月の瞬間と1日前後ずれる年があります。見た目はほとんど満月なので、肉眼では区別できません。
- 秋に1等星が少ないのはなぜ?
- 明るい星が集まる銀河系の円盤の方向から、宵の視線が外れるためです。秋の宵に見える1等星はフォーマルハウトだけで、そのぶん星座の形はたどりにくくなります。
- 天体ショーは何時ごろに見るのがいい?
- 空が暗くなる日没後1〜2時間からがおすすめです。ただし流星群は放射点が高くなる深夜〜明け方、惑星はそれぞれ見頃の時間が違うので、各カードの時間を目安にしてください。
- 夏の夜空観察で気をつけることは?
- 蚊などの虫よけと、夜でも汗ばむ暑さ・夜露への備えがあると快適です。長袖や薄手の上着、寝転んで空を見渡せるレジャーシートがおすすめです。
- 双眼鏡や望遠鏡は必要?
- 流星群や明るい惑星は肉眼で楽しめます。双眼鏡があれば、月のクレーターや木星のガリレオ衛星まで見えて、もう一歩踏み込んで楽しめます。
- 星をきれいに見られる場所は?
- 街灯や建物の少ない、空が広く開けた場所がおすすめです。スマホの明るい画面を見ると目の暗さへの慣れ(暗順応)が戻ってしまうので、明るさは控えめに。




