4月の天体ガイド
2026年4月の星空
2026年4月の星空。明るい星は少なくなりますが、北の空では北斗七星がいちばん高くのぼり、方角をたどる目印になります。4月17日(金)ごろの新月前後は、春の空の向こうにある遠くの銀河をねらう人にとって一年の本番です。上着一枚で外に立てる、観察を始めやすい季節でもあります。
4月は、星の数が少ない代わりに遠くが見える
春の空は「暗い」と言われます。実際、宵の空に1等星は多くありません。冬に7個あった1等星が、春は2個ほど——アークトゥルスとスピカに絞られます。初めて春の空を見上げた人が物足りなさを感じるのは、無理もないことです。
ただ、理由を知ると見え方が変わります。春の夜、私たちは星がひしめく銀河系の円盤ではなく、その外側を向いています。手前をさえぎる星やちりが少なく、そのぶん遠くの銀河まで見通せる方向にあたります。
4月の天体ショー
4月の惑星
- 金星夕方や明け方にひときわ明るく輝く星。西の空・高度22度・18:14ごろ
- 木星白く明るい、太陽系で最大の惑星。南西の空・高度73度・18:14ごろ
※ 東京・4月15日の宵〜夜半の空を基準にした目安です。日付や時間で位置は変わり、明け方に見える惑星もあります。今夜の正確な位置を見る
4月の満月・新月
4月の星座・天の川
春の星座しし座が南の空に。北の空には北斗七星が高く昇り、星をたどる目印になります。
北斗七星は、一年でいちばん高いところに
4月の北の空では、北斗七星がもっとも高くのぼります。ひしゃくの形は7つの明るい星でできていて、都会でもたどれる数少ない星の並びです。北の空を広く見渡せる場所なら、まず迷いません。
ひしゃくの先端の2つを結び、その間隔を5倍ほど伸ばすと北極星に届きます。北極星は一年を通してほとんど動かないので、見つかればそこが北。方角を知る手がかりとして、古くから航海や旅で使われてきました。
ひしゃくの柄の端から2番目の星は、実は2つの星が並んでいます。ミザールとアルコル。視力が良ければ2つに見分けられ、こちらも昔から目の検査に使われてきた組み合わせです。
春の星をつなぐ、大きなカーブ
北斗七星の柄は、まっすぐではなくゆるく曲がっています。このカーブをそのまま南へ伸ばしていくと、オレンジ色のアークトゥルス(うしかい座)に当たります。曲線をなぞるだけで、次の星にたどり着ける仕組みです。
さらに同じカーブを伸ばせば、白く輝くスピカ(おとめ座)です。北斗七星からアークトゥルス、スピカへと続くこのつながりを春の大曲線と呼びます。星座の形を覚えなくても、線一本で春の空を渡れます。
春の星座は形が取りにくく、暗記に向きません。だからこそ、この曲線が効きます。まず1本の線を覚える——星座を覚えるより、たどり方を覚えるほうが春の空には合っています。
よくある質問
- 春の星空はなぜ暗いの?
- 地球の夜側が、銀河系の円盤の外を向くためです。星が密集する方向を見ていないので明るい星が少なく、その代わり遠くの銀河がよく見通せます。
- 北斗七星は星座なの?
- 星座ではありません。おおぐま座の一部で、目立つ形だけを取り出した「アステリズム(星の並び)」と呼ばれるものです。
- 4月こと座流星群を見るコツは?
- 放射点の方角を気にしすぎず、できるだけ空全体を広く見渡すのがコツです。レジャーシートに寝転んで、目が暗さに慣れる15〜20分を待つと、暗い流れ星まで見えてきます。
- 月明かりがあると流星群は見えにくい?
- はい。満月の前後は空が明るく、明るい流星しか見えません。月明かりの少ない新月(4月17日(金)ごろ)に近いほど好条件です。
- 天体ショーは何時ごろに見るのがいい?
- 空が暗くなる日没後1〜2時間からがおすすめです。ただし流星群は放射点が高くなる深夜〜明け方、惑星はそれぞれ見頃の時間が違うので、各カードの時間を目安にしてください。
- 双眼鏡や望遠鏡は必要?
- 流星群や明るい惑星は肉眼で楽しめます。双眼鏡があれば、月のクレーターや木星のガリレオ衛星まで見えて、もう一歩踏み込んで楽しめます。
- 星をきれいに見られる場所は?
- 街灯や建物の少ない、空が広く開けた場所がおすすめです。スマホの明るい画面を見ると目の暗さへの慣れ(暗順応)が戻ってしまうので、明るさは控えめに。




