6月の天体ガイド
2026年6月の星空
2026年6月の星空。梅雨と、一年でいちばん短い夜が重なる、計画の立てにくい月です。それでも雨上がりの夜は空気が澄み、思いがけずよく見えます。6月30日(火)の満月「ストロベリームーン」のように、薄雲ごしでも見えるものを主役に置くと空振りが減ります。東の低い空には、夏の予告としてさそり座がのぼりはじめます。
6月は、晴れ間を拾う月
梅雨に入る6月は、まとまった観察時間を取りにくい月です。晴れの予報が出ても夜には曇る、という空振りが続きます。それでも雨上がりの夜は澄み、思いがけずよく見えることがあります。
もうひとつ、6月は一年でいちばん夜が短い月です。夏至のころ、東京で空が十分に暗くなるのは20時をまわってから。始まりが遅く、終わりが早い——この短い夜をどう使うかが、6月の課題になります。
6月の天体ショー
6月の惑星
- 金星夕方や明け方にひときわ明るく輝く星。西の空・高度30度・18:58ごろ
- 木星白く明るい、太陽系で最大の惑星。西の空・高度25度・18:58ごろ
- 土星少し黄色っぽい、落ち着いた光の惑星。東の空・低い空(15度未満で見つけにくい)・01:58ごろ
- 水星太陽に近く、日の入り直後の低い空にだけ見える見つけにくい惑星。西北西の空・高度19度・18:58ごろ
※ 東京・6月15日の宵〜夜半の空を基準にした目安です。日付や時間で位置は変わり、明け方に見える惑星もあります。今夜の正確な位置を見る
6月の満月・新月
6月の星座・天の川
東の空から、夏の星座さそり座(赤い1等星アンタレス)が昇りはじめます。夏の星空への入口です。
梅雨の合間をねらう、3つの目安
天気予報の「晴れ」は昼の話で、夜も晴れるとは限りません。いちばんのねらい目は雨が上がった直後の夜です。空気中のちりが雨で洗い流され、透明度が上がります。
二つ目は、風のある夜です。雲が流れて切れ間ができやすく、待てば見えることがあります。ただし上空の風が強い夜は、星の光が瞬いてにじみやすくもなります。
三つ目は、月です。晴天が読めないこの月は、月を主役にすると空振りが減ります。月は薄雲ごしでも見え、5分の切れ間でも十分に楽しめる相手です。
逆に、天の川や暗い星を目当てにするのは6月には向きません。条件を選ぶ対象は7月以降にまわし、6月は見えたら儲けものくらいの構えでいるほうが、気持ちよく続きます。
東の空にのぼる、夏の入口
6月の宵、東南東の低い空に赤い星が見えたら、さそり座のアンタレスです。火星に対抗する者という意味の名で、その赤さが火星に似ていることに由来します。実際、赤さで火星と見間違える人もいます。
アンタレスは太陽よりはるかに大きく膨らんだ星です。もし太陽の位置に置いたら、火星の軌道に達するほどの大きさがあります。赤く見えるのは、膨らんだぶん表面温度が下がっているからです。
さそり座はS字に曲がった形が特徴で、星座のなかでも姿が名前と一致する数少ないひとつです。南の低い空を通るため、南の方角が開けた場所を選ぶと、しっぽの先まで見渡せます。
さそり座がのぼれば、夏の星空はもうすぐです。7月には南の空に大きく横たわり、天の川はこのあたりがいちばん濃くなります。6月に見えているのは、その予告編にあたります。梅雨明けを待つあいだの、いい前哨戦です。
よくある質問
- 梅雨どきでも星は見られる?
- 見られます。ねらい目は雨が上がった直後の夜で、ちりが洗い流されて透明度が上がります。晴れが読めない日は、薄雲ごしでも見える月を主役にすると空振りが減ります。
- 6月はなぜ暗くなるのが遅いの?
- 夏至が近く、日の入りが一年でいちばん遅い時期だからです。日が沈んでも空はしばらく明るく、東京で星が見やすくなるのは20時前後になります。
- 天体ショーは何時ごろに見るのがいい?
- 空が暗くなる日没後1〜2時間からがおすすめです。ただし流星群は放射点が高くなる深夜〜明け方、惑星はそれぞれ見頃の時間が違うので、各カードの時間を目安にしてください。
- 夏の夜空観察で気をつけることは?
- 蚊などの虫よけと、夜でも汗ばむ暑さ・夜露への備えがあると快適です。長袖や薄手の上着、寝転んで空を見渡せるレジャーシートがおすすめです。
- 双眼鏡や望遠鏡は必要?
- 流星群や明るい惑星は肉眼で楽しめます。双眼鏡があれば、月のクレーターや木星のガリレオ衛星まで見えて、もう一歩踏み込んで楽しめます。
- 星をきれいに見られる場所は?
- 街灯や建物の少ない、空が広く開けた場所がおすすめです。スマホの明るい画面を見ると目の暗さへの慣れ(暗順応)が戻ってしまうので、明るさは控えめに。





