12月の天体ガイド

2026年12月の星空

2026年12月の星空。冬至をはさみ、一年でもっとも夜が長い月です。オリオン座・おうし座・おおいぬ座と1等星が次々にのぼり、夜半には冬の星座が勢ぞろいします。12月24日(木)の満月「スーパームーン」は一年でいちばん高いところを通り、地上が驚くほど明るくなります。

12月は、夜がいちばん長い

冬至のある12月は、一年で最も夜が長い月です。東京では17時前に日が沈み、暗い時間は14時間を超えます。観察に使える時間だけを見れば、もっとも恵まれた月と言えます。

空の顔ぶれもそろいます。オリオン座、おうし座、おおいぬ座——1等星が次々にのぼり、夜半には冬の星座が勢ぞろいします。空気も乾き、条件は一年の頂点に近づきます。

そのぶん、寒さも本格的です。長く見ようとしないことが12月のコツで、短い時間に区切って何度も出るほうが、結果的に多くの夜を空に使えます。

12月の天体ショー

  1. 12月15日(火)

    あと126

    ふたご座流星群

    12月14日 夜半ごろが見頃

  2. 12月23日(水)

    あと134

    こぐま座流星群

    12月23日 夜半すぎ〜明け方が見頃

  3. 12月24日(木)

    あと135

    スーパームーン(最も近い満月)

    12月24日ごろの満月が今年もっとも近い

12月の惑星

  • 木星白く明るい、太陽系で最大の惑星。東南東の空・高度54度・01:58ごろ
  • 土星少し黄色っぽい、落ち着いた光の惑星。南の空・高度55度・18:43ごろ
  • 火星赤っぽい色が目印の惑星。東南東の空・高度46度・01:58ごろ

※ 東京・12月15日の宵〜夜半の空を基準にした目安です。日付や時間で位置は変わり、明け方に見える惑星もあります。今夜の正確な位置を見る

12月の満月・新月

毎日の月の満ち欠けを見る

12月の星座・天の川

東の空からオリオン座が昇り、冬の星座がそろい始めます。すばる(プレアデス星団)も見頃です。

冬至の夜、満月はいちばん高くのぼる

冬至のころ、太陽は一年でいちばん低いところを通ります。ところが満月は最も高くのぼります。満月は太陽のちょうど反対側にあるので、太陽が低い季節ほど月は高くなるのです。

高い月は、真上に近い角度から地面を照らします。影が短くなり夜が明るいため、雪のある地域では月明かりだけで歩けるほどになります。冬の満月の夜が独特に明るいのは、このためです。

星についても、高さはそのまま見え方に効きます。高い星ほど通り抜ける大気の層が薄く、低い星よりくっきり見えます。冬の星座が高くのぼる12月以降は、条件がさらに良くなっていきます。

逆に言えば、低い空の星は損をしています。同じ星でも、のぼりはじめと南中とでは見え方が違う——同じ夜のうちに見比べてみると、その差にはっきり気づけます。

一年の締めくくりに、オリオン大星雲を

12月の宵、東の空からオリオン座がのぼります。三つ星が立った角度で昇り、夜半には南の空へまわります。冬のあいだ、何度も目にすることになる姿です。

その三つ星の下に、小さな星が縦に並んでいるのが見えます。まんなかあたりにうっすらとした光の染みがあれば、それがオリオン大星雲です。星ではなく、ガスの雲が光っています。

ここは、星がいままさに生まれている場所です。ガスが集まって新しい星になり、その星の光が周囲のガスを光らせている。双眼鏡でも、淡く広がるもやとして確かめられます。

距離はおよそ1300光年。一年の終わりに、生まれたばかりの星を見る——そこで生まれた光が、今夜あなたの目に届きます。1300年前といえば、日本ではまだ奈良に都が置かれていたころ。その時代に星雲を出発した光を、いま受け取っていることになります。一年を締めくくる相手として、これ以上の眺めはそう見つかりません。

よくある質問

冬の満月が高く見えるのはなぜ?
満月は太陽のちょうど反対側にあるためです。太陽の高度が最も低くなる冬至のころ、満月は逆に一年でいちばん高くのぼります。
オリオン大星雲は何が見える?
双眼鏡では、三つ星の下に淡く広がる光の染みとして見えます。望遠鏡なら、その中心にある若い星の集まり(トラペジウム)まで見分けられます。
12月の流星群を見るコツは?
放射点の方角を気にしすぎず、できるだけ空全体を広く見渡すのがコツです。レジャーシートに寝転んで、目が暗さに慣れる15〜20分を待つと、暗い流れ星まで見えてきます。
月明かりがあると流星群は見えにくい?
はい。満月の前後は空が明るく、明るい流星しか見えません。月明かりの少ない新月(12月9日(水)ごろ)に近いほど好条件です。
天体ショーは何時ごろに見るのがいい?
空が暗くなる日没後1〜2時間からがおすすめです。ただし流星群は放射点が高くなる深夜〜明け方、惑星はそれぞれ見頃の時間が違うので、各カードの時間を目安にしてください。
冬の夜空観察で気をつけることは?
空気が澄んで星はよく見えますが、とても冷え込みます。厚手の防寒着・手袋・温かい飲み物を用意し、短時間でも体を冷やしすぎないようにしましょう。
双眼鏡や望遠鏡は必要?
流星群や明るい惑星は肉眼で楽しめます。双眼鏡があれば、月のクレーターや木星のガリレオ衛星まで見えて、もう一歩踏み込んで楽しめます。
星をきれいに見られる場所は?
街灯や建物の少ない、空が広く開けた場所がおすすめです。スマホの明るい画面を見ると目の暗さへの慣れ(暗順応)が戻ってしまうので、明るさは控えめに。