
低い空 — のぼりはじめ・沈むころ
オレンジ色に見える
地平線近くの月は、空気の層を長く通り抜けます。青い光が散らされて赤〜橙の光が残るため、夕焼けと同じしくみで暖かい色に見えます。

「バックムーン」は、7月の満月につけられた呼び名です。なぜこの名前がついたのか、気になる方も多いのではないでしょうか。この記事では、名前の由来と意味、2026年の見ごろの日付と時刻、のぼる方角と空の高さ、観察のポイントを解説します。2026年のほかの満月の日付もあわせて確認できます。
バックムーン(Buck Moon)は、7月の満月を指す呼び名です。バック(Buck)は雄のシカを意味します。7月は雄ジカの角が生えかわり、大きく伸びる時期にあたるため、北アメリカでこの名前がつけられました。

伸びかけの角は「ベルベット」と呼ばれるやわらかな毛におおわれ、夏のあいだに枝分かれしながら育ちます。夏の終わりごろにその毛がはがれ、硬い角があらわれます。
7月の満月が見やすいのは、梅雨が明けたあとの晴れた夜です。ただし夏の大気は水蒸気を多く含むため、月の輪郭は冬の満月ほどくっきりしません。
2026年のバックムーンが最も丸くなるのは、7月29日(水)の夜です。満月になる瞬間は同じ日の23時半ごろで、宵のうちから明け方まで、ほとんど欠けのない月を見上げられます。
東京での月の出は18:46ごろ、この日は日の入りとほぼ同時刻です。日が沈むのと入れ替わるように、東の低い空へ月が現れます。西の地域ほど月の出は少しずつ遅くなります。当日の天気は「今夜の星空」で地域を選んで確認できます。
当日が曇っても、前後2〜3日はほぼ満月のままです。この時期は月の出の遅れが1日30分ほどと小さいので、翌日以降にずらしても宵のうちに見られます。
7月の満月は、真東からやや南寄りの位置にのぼります。満月は太陽と正反対の方向にあるため、太陽が高くのぼる夏ほど、月は反対に低い空を通ります。
東京では真夜中ごろ、南の空で地平線から約33度にとどまります。見上げる角度が浅いので、無理のない姿勢で長く眺められます。
のぼりはじめの月は、高くのぼったあとより大きく見えます。これは「月の錯視」と呼ばれる目の錯覚で、はっきりした原因はまだ分かっていません。実際の見かけの大きさは、低くても高くてもほとんど変わりません。

7月の満月は低い空を通るので、東から南が開けた場所を選ぶと動きを長く追えます。暑さと虫のほうが敵になる月なので、虫よけと、腰かけられるものがあると快適です。

夏の低い月は、湿った空気ごしに見ることになります。輪郭がやわらかくにじみ、色も濃く乗るのが7月の月の見え方です。すっきりした像を求めるより、その色みを楽しむほうがこの時期には合っています。
のぼりはじめの低い月を建物や木立と重ねて写すと、月の大きさが伝わります。空にまだ青が残る時間なら、月だけが白く飛ぶことも避けられます。スマホでの設定は「スマホでの星空撮影」ガイドを見てください。

低い空 — のぼりはじめ・沈むころ
地平線近くの月は、空気の層を長く通り抜けます。青い光が散らされて赤〜橙の光が残るため、夕焼けと同じしくみで暖かい色に見えます。

高い空 — 真夜中ごろ
頭の真上に近いほど、光が通り抜ける空気は少なくなります。本来の白い光がそのまま届くので、青白く明るく輝きます。
ヒント:「赤い満月」は特別な現象ではなく、低い空の月が暖色に見えるだけです。時間をおいて高くのぼった月と見比べると、違いがよく分かります。
今夜どう見える?
当日の雲量や月明かりは「今夜の星空」で、地域を選んで確認できます。曇りのときは、次に見やすい夜もご案内します。
毎月の満月には、季節にちなんだ名前があります。気になる月をのぞいてみてください。
満月カレンダーで一覧を見る