
低い空 — のぼりはじめ・沈むころ
オレンジ色に見える
地平線近くの月は、空気の層を長く通り抜けます。青い光が散らされて赤〜橙の光が残るため、夕焼けと同じしくみで暖かい色に見えます。

「フラワームーン」は、5月の満月につけられた呼び名です。なぜこの名前がついたのか、気になる方も多いのではないでしょうか。この記事では、名前の由来と意味、2026年の見ごろの日付と時刻、のぼる方角と空の高さ、観察のポイントを解説します。2026年のほかの満月の日付もあわせて確認できます。
フラワームーン(Flower Moon)は、5月の満月を指す呼び名です。5月は野の花がいっせいに咲きそろう時期にあたるため、北アメリカでこの名前がつけられました。月そのものの見え方ではなく、その季節の風景から取られた名前です。
同じ5月の満月には、トウモロコシの植え付けや家畜の乳しぼりにちなんだ別の呼び名も伝わります。その土地の暮らしの節目が、そのまま月の名前になっていました。
5月は梅雨入り前にあたり、雨や曇りの続く6月に比べて晴れた夜に当たりやすい時期です。大気の水蒸気も夏ほど多くないため、月の輪郭がはっきり見える夜があります。

2026年のフラワームーンが見ごろをむかえるのは、5月2日(土)の夜です。満月になる瞬間は同じ日の午前2時すぎ、つまり1日から2日にかけての夜ふけにあたります。2日の夜も欠けはほとんど分からないので、どちらの晩でも変わらず楽しめます。
満月は日の入りと入れ替わるようにのぼるため、日の入りの遅い5月は月の出も遅くなります。東京では19:12ごろで、西の地域ほどさらに遅くなります。当日の天気は「今夜の星空」で地域を選んで確認できます。
当日が曇っても、前後2〜3日はほぼ満月のままです。翌日以降は月の出が1時間ほどずつ遅くなるので、宵のうちに見るなら前の晩のほうが待たずにすみます。
5月の満月は、真東からやや南寄りの位置にのぼります。満月は太陽と正反対の方向にあるため、太陽が高くのぼる季節ほど、月は反対に低い空を通ります。
東京では、最も高くなる真夜中ごろでも地平線から約31度にとどまります。見上げる角度が浅いので、いすに座ったままでも、のぼってから沈むまでを見送れます。
そのかわり、東から南の方角に高い建物があるとさえぎられます。低い空が見通せる向きを選んでおくと、月の動きを長く追えます。

5月は夜がいちばん過ごしやすく、長く外にいられる月です。東から南が開けてさえいれば、自宅のベランダでも近所の公園でも観察できます。急いで切り上げる理由がありません。
時間に余裕があるなら、同じ夜に二度見上げてみてください。のぼりたての低い月は黄色みを帯び、高くのぼった月は白く冴えます。双眼鏡なら「海」と呼ばれる暗い平原と、その境目まで見分けられます。
のぼりはじめの低い月を、花をつけた木や建物と重ねて写すと、月の大きさが伝わります。低い月ほど大きく見えるので、風景と並べる価値があるのはこの時間帯です。くわしくは「月の撮り方」ガイドを参照してください。


低い空 — のぼりはじめ・沈むころ
地平線近くの月は、空気の層を長く通り抜けます。青い光が散らされて赤〜橙の光が残るため、夕焼けと同じしくみで暖かい色に見えます。

高い空 — 真夜中ごろ
頭の真上に近いほど、光が通り抜ける空気は少なくなります。本来の白い光がそのまま届くので、青白く明るく輝きます。
ヒント:「赤い満月」は特別な現象ではなく、低い空の月が暖色に見えるだけです。時間をおいて高くのぼった月と見比べると、違いがよく分かります。
今夜どう見える?
当日の雲量や月明かりは「今夜の星空」で、地域を選んで確認できます。曇りのときは、次に見やすい夜もご案内します。
毎月の満月には、季節にちなんだ名前があります。気になる月をのぞいてみてください。
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