流星群とは?仕組み・三大流星群・見頃カレンダー
毎年きまった時期に流れ星が増えるのが「流星群」。その正体は、彗星が宇宙に残した塵の帯を、地球が横切ること。仕組みがわかると、一年のどこに見頃があるのかも見えてきますよ。

かんたんな答え
まず結論から
流星群は、彗星の塵の帯を地球が横切る現象。
彗星などが軌道に残していった小さな塵の帯を、地球が毎年ほぼ同じ時期に通過します。すると帯の中の塵が秒速で大気に飛び込み、上空100km前後で光って、たくさんの流れ星として現れます。これが流星群です。塵の一粒は砂粒から小豆ほど(大きくても数mmくらい)のものが大半で、それでも夜空をはっきり横切って見えます。流れ星が飛び出してくるように見える中心を「放射点」、もっとも数が増える時を「極大」と呼びます。
流星群まわりの言葉

| 流星群 | 彗星などが軌道に残した塵の帯を地球が横切るとき、たくさんの流れ星が現れる現象。毎年ほぼ同じ時期にくり返し、ペルセウス座流星群なら毎年8月中旬というように、季節の行事のように訪れます。 |
|---|---|
| 放射点(輻射点) | 流れ星が飛び出してくるように見える、空の一点。実際には塵はほぼ平行に降り込んでいますが、遠近感のため一点から放射状に広がって見えます。流星群の名前は、この放射点がある星座からつけられます(ペルセウス座流星群なら放射点はペルセウス座)。 |
| 極大(ピーク) | もっとも数が多くなるタイミング。ふつう前後数日もチャンスがありますが、しぶんぎ座流星群のように極大が数時間と短く、時間帯次第で見え方が大きく変わるものもあります。 |
| 母天体 | 塵の帯のもとになった天体。多くは彗星で、ハレー彗星のように複数の流星群(みずがめ座η・オリオン座)の母になるものもあります。一方でふたご座流星群のように、小惑星ファエトンが母天体という珍しい例もあります。 |
| ZHR(1時間あたりの出現数) | 放射点が真上・空が暗いなど理想条件で1時間に見える流星の目安。たとえばペルセウス座やふたご座はZHRがおおむね100以上(ふたご座は120〜150ほど)とされますが、実際の夜空では月明かりや街明かり、放射点の高さによって、これよりかなり少なくなるのがふつうです。 |
流れ星そのものの正体は、「流れ星の正体は?」でくわしく解説しています。
一年の流星群カレンダー

主要な流星群を見頃の早い順に並べてみました。時期はおおよその目安で、同じ流星群でも年によって極大が1〜2日前後します。まずは三大流星群から一つ選ぶのがおすすめです。今年の正確な日付・時間・方角は、各流星群のページ(リンク先)で自動更新されているので、そちらを見てから予定を立てると失敗しにくいですよ。
| 流星群 | 見頃の目安 | 母天体 |
|---|---|---|
| しぶんぎ座流星群(三大流星群) | 1月初旬ごろ | 小惑星 2003 EH1 |
| 4月こと座流星群 | 4月下旬ごろ | サッチャー彗星 |
| みずがめ座η流星群 | 5月上旬ごろ | ハレー彗星 |
| みずがめ座δ南流星群 | 7月下旬ごろ | マックホルツ彗星(推定) |
| ペルセウス座流星群(三大流星群) | 8月中旬ごろ | スイフト・タットル彗星 |
| 10月りゅう座流星群 | 10月上旬ごろ | ジャコビニ・ツィンナー彗星 |
| オリオン座流星群 | 10月下旬ごろ | ハレー彗星 |
| おうし座南流星群 | 11月上旬ごろ | エンケ彗星 |
| おうし座北流星群 | 11月中旬ごろ | エンケ彗星 |
| しし座流星群 | 11月中〜下旬ごろ | テンペル・タットル彗星 |
| ふたご座流星群(三大流星群) | 12月中旬ごろ | 小惑星 ファエトン |
| こぐま座流星群 | 12月下旬ごろ | タットル彗星 |
見る前の準備や持ち物は、「流星群を見逃さない、観察のコツと準備」にまとめています。
よくある質問
流星群と流れ星は同じものですか?
少し違います。「流れ星(流星)」は、宇宙の小さな塵が大気で光る一つひとつの現象です。「流星群」は、彗星などが残した塵の帯を地球が横切り、その流れ星が一度にたくさん現れる現象を指します。流れ星そのものの正体は別の記事でくわしく説明しています。
三大流星群とは何ですか?
毎年安定して数が多い、しぶんぎ座流星群(1月)・ペルセウス座流星群(8月)・ふたご座流星群(12月)の3つをまとめてこう呼びます。とくにペルセウス座とふたご座は、条件がよければ1時間に数十個の流れ星が見られることもあります。
なぜ毎年きまった時期に見られるのですか?
地球は1年かけて太陽のまわりを回り、毎年ほぼ同じ時期に、同じ塵の帯の中を通過するからです。そのため流星群は季節の行事のように、毎年くり返し訪れます。
放射点を見つめないといけませんか?
いいえ。流れ星は空全体に現れるので、放射点を直接見つめる必要はありません。むしろ放射点の近くでは光跡が短く見えるので、そこから少し離れた空を、できるだけ広くぼんやり見渡すのがコツです。具体的な観察の準備は観察ガイドにまとめています。
何時ごろがいちばん見やすいですか?
多くの流星群は、放射点が高く昇る真夜中から明け方にかけてが見やすくなります。夜が更けるほど地球の進行方向を正面から見る形になり、数が増えやすいためです。ただししぶんぎ座流星群のように極大が短いものは、当日の極大時刻に合わせるのが大切です。各流星群のページで今年の見頃の時間帯を確認してみてください。
月明かりがあると見えにくくなりますか?
はい。満月に近い夜は空全体が明るくなり、暗い流れ星が見えにくくなります。数が多いと言われる流星群でも、極大が満月と重なると体感の数はぐっと減ります。月が沈んだあとの時間帯をねらう、月を背にして観察するなどの工夫で見やすくなりますよ。
出典
本記事の内容は、以下の一次情報をもとに記載しています。
- NASA Science|Meteors & Meteorites流星・流星群・母天体(彗星)の定義
- 国立天文台|ほしぞら情報各流星群の出現時期・観察条件

